====== メモリアル5 ======
---事務所---
; クラリス : プロデューサー様、今週もお疲れさまでした。
[お疲れさまでした]
; : そういえば……渡すものがあるんです。
; クラリス : 私に、ですか?
[[#神戸の教会から手紙]] [[#スイーツ食べ放題券]]
===== 神戸の教会から手紙 =====
; クラリス : 神戸の教会からですか?まあ……ふふっ。プロデューサー様、 見てください。神父様が子どもたちの写真も同封してくださいました。
; クラリス : みなさん元気そうで 安心しました。やはり便りと言うものは、いつ貰っても良いものですね。それではプロデューサー様、お先に失礼致します。
クラリスは嬉しそうに微笑んで帰っていった……
---日曜日---
書類を取りに事務所へ行った帰り道、クラリスを見かけた……
[声をかける]
; クラリス : まあ、プロデューサー様。おはようございます。いいお天気ですね。これからお仕事でしょうか?
[もう済みましたので]
; クラリス : それはお疲れさまでした。私は近くの教会へお手伝いに行くのですが……。プロデューサー様 ご一緒しませんか?
---数時間後---
; 男の子 : クラリスお姉ちゃん、もっとお歌!お歌教えて!
; クラリス : ええ、いいですよ。私が教えてあげられる歌なら、いくらでも。
; 女の子 : うん!おねえちゃんがテレビでうたってたおうたがいい!
; クラリス : テレビのと言うと……聖歌ではなく、アイドルの歌を?ええと、プロデューサー様。本日はお仕事ではないですが、構いませんでしょうか?
[もちろん]
; 神父 : 私からもお願いしますよ、クラリスさん。子どもたちが今夢中な歌は、私には教えられませんから。
; クラリス : 神父様も……ありがとうございます。ではみなさん、今日は特別にアイドルのお歌をやりましょうね。
; 子どもたち : はーい!
---夕方---
; クラリス : こんな時間までお付き合いいただいて、ありがとうございます。
; クラリス : 皆とても楽しそうに歌ってくれて、嬉しかったです。子どもたちも、歌が大好きですから、自然と笑顔になるのでしょうね。
; クラリス : 私はこの先も、多くの歌に出会っていくのでしょう。それが聖歌であれ、アイドルの曲であれ……人の笑顔と幸せを願って作られた歌は、きっと心に届くものです。
; クラリス : 子どもたちの笑顔は何より尊いもの。私の歌で、そんな彼らの笑顔を紡ぐことができるのでしたら……。それはとても幸せなことだと思います。
; クラリス : 私自身の在り方も、歌う場所も……かつてとは少し違うものになりましたが。届けたい想いは、変わらないつもりですから。
[届きますよ]
; クラリス : ありがとうございます、プロデューサー様。私に……アイドルの道を示してくださって。これからも、どうか私を導いてくださいね。
===== スイーツ食べ放題券 =====
; クラリス : 有名レストランのペア優待チケット……?す……スイーツ食べ放題……。で、ですが、このような贅沢なものをいただくわけには……。
; : 先日受けたお仕事のクライアントのご厚意です。もちろんどうするかも自由ですが、使わないのも贅沢ですよ。
; クラリス : それも仰る通りですね……。でしたら、いただくことにします。せっかくですし、プロデューサー様もご一緒にいかがですか?
[よろこんで]
---翌日・レストラン---
; クラリス : ぷ、プロデューサー様……。ここにあるスイーツ、本当に食べ放題なのですか……!?パウンドケーキもヴェリーヌもムースもモンブランも……!
; : しばらく忙しくしていたご褒美と思って、楽しみましょう。
; クラリス : そうですね♪
; クラリス : プロデューサー様。このジュレ、星空を模しているのだそうです。とても綺麗ですね……!
; クラリス : 洋梨のタルトも美味しいです……! プロデューサー様も食べてみてください!
[楽しそうで良かった]
; クラリス : ……はっ!? その……す、すみません。私、こんなに浮かれてしまって……。
; クラリス : うう……最近の私は、やはり変わってしまったのでしょうか。
[やはり?]
; クラリス : 街を歩く時も、可愛らしい服に目を奪われることが増えました。それに今日のように美味しい食べ物を前にはしゃいだり……以前の私には無かったことです。
; クラリス : 清貧の心は、忘れていないつもりです。つもりですが……自身の変化に、ときおり 戸惑うのです。
[良い変化ですよ]
; : 人を笑顔にするにも、人を幸せにするにも……。まずは自身がそれを知ることが大切なのだと思います。
; クラリス : 伝えるには、まずその形を知ること。……なるほど。確かにプロデューサー様の仰るとおりかもしれません。
; クラリス : 美味しいものを食べた時には、いつも喜びを。美味しいものが食べられるよう、絶えず祈りを。
; : ……美味しいものが食べられることに、感謝を?
; クラリス : 神父様が聞いたら叱られてしまうかもしれませんね。
; クラリス : ですが、当たり前にあるべき幸せの形をより深く知れたのです。それはきっと、否定されることではありませんわ。
; クラリス : ……ありがとうございます、プロデュ ーサー様。おかげで、少し迷いが晴れたように思います。本来でしたら、悩みを聞くのはシスターの務めなのですけれど。
; クラリス : ですから……今度は私が悩みを聞きましょう。……私の悩みはプロデューサー様が。そして、プロデューサー様の悩みは私が。
; : お互いに、というやつですね。
; クラリス : ええ。これからもずっと……私の大切な、良き隣人であってくださいね。プロデューサー様。