思い出エピソード
前編
- クラリス
- お疲れさまです。私たちなりに、ひとまず基本は身につけられたようです。
- しかし、同時に課題も見えてきましたわ。
- 七海
- 七海もれす〜。もっと美味しく作りたいれすし〜。
- それに、どうしても七海には分からないことがあるのれす、クラリスさん。
- クラリス
- まぁ、何でしょうか?私に分かることであれば、何でもお答えしますわ。
- 七海
- バレンタインは、好きな人にチョコレートを渡す日れすよね〜。
- 七海、その気持ちが分からないのれす〜。
- クラリスさんは分かるのれすか〜?
- クラリス
- ・・・・・・恋愛というもの、についてですね。そのことは私も気になっていましたが・・・・・・
- お恥ずかしながら、私もよく分からないのです。
- 七海
- そうなんれすか〜。大人のクラリスさんも七海と同じなんて、驚きれす〜。
- それじゃ、ふたりで一緒に考えるのれす〜♪
- 今はわからなくても、がんばったら何か掴めるかも〜!
- 釣りだって、一匹も釣れない日はありますからね〜。じっくりれす〜!
- クラリス
- そうするしかありませんわね。今は手の届く範囲で、最善を尽くすのみ。
- いずれきっと、進むべき道が見えると信じて・・・・・・
中編
- クラリス
- お疲れさまでした。七海さんも雫さんも、いい調子です。
- 本番まであと少し、このまま頑張っていきましょうね。
- 雫
- はーい!
- でも、本番が近付いているせいかちょっと気になることも出て来ましたー。
- クラリス
- あら、順調でしたのに・・・何か心配ごとでも?
- チョコレートもとても美味しくできていましたし。
- 雫
- チョコのことよりも、バレンタインについてなんですー。
- 私って、恋愛の経験がなくてー。それなのに、いいのかなーって思っちゃってー。
- クラリス
- まぁ、雫さんもですか?実は七海さんとも、同じお話をしていたのですよ。
- その・・・・・・恋愛経験不足をどう補えば、と。
- 雫
- うーん、そうですねー・・・・・・恋のお話より、牛さんのお話をしちゃいますからねー。
- 牛さんへの気持ちなら負けないんですけどー。
- クラリス
- 牛さんへの気持ち・・・・・・それですわ、雫さん!
- 恋愛とは、あくまで愛の一つ。そこに囚われず、もっと大きな愛を持てばいいのです。
- 雫
- 大きな愛、ですかー。
- 私が大好きなのは牛さんと、あとはファンのみんなでしょうかー。
- その人たちに届けるチョコってことですねー!
- クラリス
- 心をつくして大切な人、日頃の想いを届けたい人に、届ければよいのです。
- それが私たちのバレンタインですわ♪
後編
- クラリス
- 衣装に着替えて・・・・・・ついに本番ですわね。
- お二人と共に苦楽を重ねた時間は、私のかけがえのない財産となりましたわ。
- ここまでの道のりは、まさに暗中模索でした。
- しかし、今はこの私の目にもはっきりと、進むべき道が見えていますわ!
- 七海
- 七海も見えているのれす〜♪
- クラリスさんに教わった通り、お魚さんへの愛をばっちり込めたチョコレートで、勝負するのれす〜!
- 雫
- 私もですー。
- クラリスさんのおかげで、スッキリした気持ちで本番を迎えられますよ。
- ありがとうございますー♪
- クラリス
- いいえ、私一人の力ではありません。
- 七海さんとお話しなければ、私は疑問を抱きながらも、目を背けていました・・・・・・
- そして、雫さんと話さなければ、真実を知りえなかった。
- お二人がいたからこそ、私たちは答えを得ることができたのです。
- 雫
- えへへ、なんだか照れちゃいますー。
- でも、私もみんなの役に立ったなら、嬉しいですねー。
- ・・・・・・あっ、そろそろ時間ですよっ!
- 七海
- 三人そろえば、絶対大漁間違いなし〜♪
- 七海には、チョコの大海原にはためく大漁旗が見えているのれす〜!
- クラリス
- それでは、まいりましょう。
- すべては私たちを待つ人々に、愛と笑顔に満ちた、幸福なバレンタインを届けるために・・・・・・♪