ススメ！シンデレラロ→ド（クラリス編）第3話

クラリス: ん〜……これ、です！あっ、やりましたわ♪クイーンが揃って、私もあがりですわね。
男の子: うわーつ、ぼくがビリかあ〜……みんな強いねー。
女の子: あんたが弱すぎるの！ほら、トランプ貸してっ！
男の子: ……もういいよ。ぼく、他の子と遊ぶ。ばいばい。
小松伊吹: こらこら、あんまいじわるしちゃ駄目だよー。
女の子: えっ……いじわる、だったかな。またやっちゃった……ごめんなさい……
有浦柑奈: 確かにちょっとピースではなかったかもしれませんが…… また、っていうと？
女の子: ……ホントは、いじわるなんてしたくないの。でもいっつもあの子のこと見ちゃうし、たまにいじわるもしちゃうんだ……なんでかなあ。
喜多日菜子: むふふ……それはもしかしたら、もしかするとですねぇ
小松伊吹: あー、このくらいの子だと、確かに。もしかすると……恋の病ってやつかもねぇ♪
女の子: 恋？恋ってなあに？
小松伊吹: その子と一緒にいたいとか、一番近くで見てたい……とか。そういう気持ちのことかな。まだ難しいかもしれないけど。
喜多日菜子: あの子のことを見たり、考えたりしてるとき、胸のこのあたりがきゅーってなったり、ドキドキしたりしませんか？しますよねっ！
喜多日菜子: ドキドキする相手に出会えたなら、それはもう運命！さあ、思い出してみてください……運命の出会いをっ！
喜多日菜子: 日菜子の王子様も、この広い世界の中で日菜子を見つけ出して……ああ、ようやく会えたね僕のお姫様……と、優しく抱き上げて……ふたりは、ふたりは〜っ♪
小松伊吹: こらこら日菜子、あんまり圧が強いとこの子が困っちゃうでしょ。
有浦柑奈: 時には辛いことや苦しいことがあっても……ふたりのラブが、どんな苦難をもはねのけるっ！ラブ&ピースのエンディングですねっ♪
喜多日菜子: むふふ、むふふ……♪カーテンコールにはまだ早いですよぉ〜♪日菜子はその後、王子様と……ああ〜っ♪
小松伊吹: おーい、そろそろ戻ってこーい。
有浦柑奈: はっ……いつの間にやら、私まで日菜子ちゃんワールドに……。しかし、素晴らしいラブを感じましたっ！
女の子: はぇ……恋って、すごいんだあ。で、でも……なんかあたし、変じゃないかな？クラスの子に笑われちゃったり、しないかなあ……。
喜多日菜子: どうしてですかあ？誰かを好きになるのは、当たり前のことですよお〜♪
クラリス: ええ、日菜子さんのおっしゃる通りですわ。人を愛するという行為は、素晴らしいことです。
クラリス: 家族愛、友愛、隣人愛……いろんな愛の形があります。いずれも、相手のことを強く思うからこそ、あの人のためにこうしう、ああしようってなれるんですよ。
有浦柑奈: そうですっ！そして、その愛が伝わった人は、きっと幸せな気分になります！
有浦柑奈: たとえば、そうですね……お父さんやお母さんから、好きって言われたら嬉しいですか？
女の子: うん、すっごくうれしい！なんだか、あったかくなるの！
有浦柑奈: ふふっ、そうですよね♪愛が通じれば、自分も相手もハッピーになります。その輪が広がれば、世界中にラブが溢れて、平和になるんですよ♪
クラリス: 貴方があの子にやっているのは、きっと愛情の裏返し。つまり、素直になれていないだけなのです。
クラリス: 好きだからこそ相手にきつく当たったりいじわるをしてしまう。それもひとつの愛ですが、残念ながら相手には伝わりませんわ。
クラリス: だから、今はまだ真っすぐ伝えられなくても……もっと素直に、愛をもって優しく接してあげれば、あの子もきっと受け入れてくれますよ。
女の子: すなおに……。一緒にあそぼー、とか……さっきのも、ざんねんだったねーとか？ちゃんとできるかなあ……。
クラリス: 大丈夫です。もう貴方は、自分の気持ちをわかっていますから。その心のままに、伝えたいことを言葉にすればいいんですよ。
女の子: じゃあ、まずは謝って、一緒にあそぼってさそってみる！……あ、そうだ！クラリス先生たちは、好きな人とかいるの？
小松伊吹: うんうん、これがラブ&ピー…… ふえっ！？好きな人！？……ま、まずは……日菜子から、どうぞ。
喜多日菜子: 日菜子はですねぇ、いつか王子様が迎えに来てくれるってずぅっと信じて待ってるんですよぉ〜♪
有浦柑奈: 一途なラブ、素敵ですっ！私は世界中のみなさんが大好きですから、ひとつの愛には絞れませんね……！
小松伊吹: やっぱ柑奈って、でっかい愛持ってるよね。アタシは……まあ、映画みたいな大恋愛とかにはちょっと憧れある、かな。へへっ……。
クラリス: 私も、柑奈さんと同じように……皆さんが大好きです。だから皆さんと一緒に、大好きな気持ちを音に乗せたいと思って、ここへやってきたのですわ。
クラリス: 大好きなことを、大好きな皆さんとできたら……きっと、これ以上の幸福はありませんから。
女の子: あたしも！あたしも、先生たちと……あの子のことも、大好き！だから、心をこめて……一緒に歌うっ！
有浦柑奈: ええ！一緒にラブ&ピースを奏でましょう！あの子の心にも、愛が響くように！
クラリス: ふふっ……そうですわね。歌う人も、聴く人も、誰もが幸せを感じるような調べを、奏でにいきましょう。

その後、愛と幸せに満ちた歌声が響き渡った……