starlight:memorials:memorial4
メモリアル4
—LIVE会場—
- クラリス
- デパートの屋上でLIVE……ですね。アイドルとは、いろんな場所でお仕事をするものなのですね。
- 初めてのお仕事をいただけて、それも内容は歌うこと。そのような機会を設けてもらえるなんて、私は幸せ者です。
- 本番まで時間があるようですが、これから何をいたしましょう?
[ビラを配ろう]
- クラリス
- ビラ……チラシですね。ひとりでも多くの方に来ていただきたいですから。私、頑張って配りますね。
—街角—
- クラリス
- このあたりで配りましょう。ではさっそく……あら、あの方は……?あの、どうなさいましたか?
- おばあさん
- あら、綺麗な子ね……と、そうじゃないわね。道に迷ってしまったみたいで困っていたのよ……。
- クラリス
- それは大変です、よろしければ私がお送りしましょう。あ……プロデューサー様申し訳ありません、少々お時間をいただいてもよろしいでしょうか?
[もちろん]
- クラリス
- ありがとうございます……。おばあさん、それでは参りましょう。
- おばあさん
- あー、ここよここ!助かったわ、ありがとうねぇ。あなたも予定があったでしょうに、本当にありがとう。
- クラリス
- いえいえ、助けを必要としている者がいれば手を差し伸べる。それは当然のことです。けれど、もう迷わないよう気を付けてくださいね。
- おばあさん
- 若いのによくできた子ねぇ……またどこかで会えたらいいわね。
- クラリス
- ええ、私もその日を楽しみにしております。お待たせしてすみません、私たちもチラシ配りに戻りましょうか。あら、あの子……。
- 子供
- ここ、どこだろう……お母さん……。
- クラリス
- どうかしましたか?
- 子供
- お母さん、どっか行っちゃって、あたし、ひとりで……。でも、わかんなくて、うぅ……。
- クラリス
- 母親とはぐれてしまったのですね……それは心細いでしょう。安心してください、私と一緒にお母さんを探しましょう。プロデューサー様、その……。
[大丈夫です]
- クラリス
- はい、ありがとうございます……!さぁ、もう大丈夫ですからね。導きを信じて進むのですよ。
—時間経過—
- 母親
- 本当にありがとうございました……!この子がいなくなったときはどうしたものかと……。
- 子供
- お姉ちゃん、ありがとう!
- クラリス
- ふふ、良かったですね。これからはお母さんの手を離してはいけませんよ。……さて、今度こそ、チラシ配りを……あら、あの人たちは……?
—控室—
- クラリス
- プロデューサー様……申し訳ありません。結局一枚もチラシを配れず時間になってしまって……。
[正しいことをしたまでですよ]
- クラリス
- そうおっしゃっていただけると助かります。けれど、お仕事としては……あら?なにやら会場が騒がしいようですね?
—ステージ—
- クラリス
- たくさんのお客さんが……!チラシもあまり配れなかったのに……。と、もう私の出番ですね。行ってまいります!
—LIVE終了後—
- クラリス
- プロデューサー様、聞いてください!来てくださったお客さんの中に、チラシ配りをしていたときにお会いした方たちがいらしたんです……!
- なんでもあの後、デパートのポスターに載っていた私を見て、お礼代わりに、と駆け付けてくださったようで……。ステージを見て、ファンになったとまで言ってくださって……。
- ああ、もう、ファンになっていただけるというのはこんなにも嬉しいことなのですね……!私、感激で上手くお礼もできなくて……。
[日頃の行いのおかげですね]
- クラリス
- ファンの方たちや、見守っていてくださるプロデューサー様。人々のぬくもりに触れられるアイドルとは、本当に素敵で幸せなお仕事なのですね……!
starlight/memorials/memorial4.txt · 最終更新: 2017/12/19 19:49 by Lynx